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【徹底解説】なぜアパレル業界はOEM生産が多いのか?

【徹底解説】なぜアパレル業界はOEM生産が多いのか?

アパレル業界でこれから就職したい、転職したいと考えている人なら必ず知っておいた方がいいアパレル業界の仕組みの一つがOEM生産について。あのユニクロでさえ99%がOEM生産となっていて、自社の工場ではなく他社の工場で商品を作っています。ではなぜアパレル業界がそんな仕組みになっているのか?アパレルOEM生産について初心者にも分かりやすく徹底解説します。

こんな人におすすめ

  • これからアパレル業界に就職を目指している人
  • 転職の前に、アパレル業界のことを詳しく知りたい
  • いまいちOEM生産の仕組みが分からない

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OEM生産とは

OEM生産とは【Original Equipment Manufacturing(Manufacturer)】の略で、直訳すると「本来の製品製造業者」という意味になります。つまりOEM業者とは、実際にその製品を作っている業者や工場を指しています。

本来OEMとは自社ブランドではなく、自社で製造したアイテムを他社のブランドで販売することをOEMといいます。分かりやすいのは自動車メーカーなら軽自動車のダイハツで開発した車を自社ブランドでも販売しつつ、エンブレムと名前を変えてトヨタでも販売するといった方法が取られています。

ただしアパレルの場合はOEMメーカーとは自社ブランドを持たないメーカーで、他社のブランド製品を受託して作っているメーカーというイメージでほとんど問題ありません。

実はアパレル業界のほとんどがOEM生産

実はアパレル業界はほとんどがOEM生産されています。ファストファッションの【UNIQLO】は、最近ニット工場を国内に作るまでは100%がOEM生産でした。【しまむら】【WE GO】なども、100%がOEMまたはODM生産されています。

有名高級ブランドを持つアパレルメーカーの【ワールド】【三陽商会】【カシヤマホールディングス】などは一部自社工場もありますが、やはりほとんどがOEM生産に頼っています。

ポイント

【UNIQLO】と【しまむら】の違いとしては【UNIQLO】は企画開発を自社で行うSPA型で、【しまむら】は企画開発も他社が行っている仕入れ型と呼ばれています。その場合、企画提案まで行うメーカーをODM(Original Design Manufacturing)メーカーと呼ばれます。メーカーは多くの企画を【しまむら】に持ち込んで採用された商品を生産するという流れになります。

なぜアパレルはOEM生産が多いのか?

ではなぜアパレル業界はOEM生産が多いのか。ファッションブランドはトータルコーディネートができるようにするために、多様なアイテムを作らなければなりません。

しかし生産するアイテムによって必要となるミシンの種類が違います。仮に全てのアイテムを一つの工場で縫製するには、多種のミシンを複数台ずつ所持することが必要となり、莫大な設備費とそれを扱うための人件費などもどんどん膨らんでいってしまうことになります。

そのためアパレル業界の製造は、専門の設備とスキルを持ったOEMメーカーに依頼するという形態を取っていることが多いのです。

アパレルOEM生産のメリット

生産のための工場設備のコストを抑えることができる

自社で縫製工場を作らないでOEM生産をするということは、それだけ多くのメリットがあるからです。

まずは工場を作ることや工場を経営していくことは非常に大きなコストがかかります。本縫いミシン【20~50万】・オーバーロックミシン【15~30万】・ボタンホールミシン【200~300万】など。ミシンは複数台必要なものもありますし、他にも裁断用の設備、アイロンなども必要と考えると、工場を所有するためのコストは非常に大きくなるということは想像できるでしょう。

工場ごとの専門スキルと技術を活用できる

工場設備に大きな費用がかかることは分かっていただいたと思うのですが、さらに縫製工場はアイテムごとに専門工場があります。それは必要となるミシンの違いによって、何でも縫製できるわけではないからです。

極端な例を出すと、水着やインナーを縫製する工場は伸縮する素材に合わせてオーバーロックやフラットシーマなどが必要となります。対してジーンズを縫製する工場は厚手の生地が縫製できるミシンやリベット打ちの機械の方が必要となります。

ブランドが様々なアイテムを展開したいと考えたとき、OEM生産した方が専門的スキルや設備のある工場に品質の高い商品を依頼したほうが、早く確実に良いアイテムが作れる可能性が高いです。

工場経営の負担がない

工場を所持するということは、それだけで大きな負担になります。なぜなら工場ではもちろん一定の従業員が業務を行っていて、常に仕事を供給しなければ生産枚数が落ちて売上が減ってしまいます。

ファッションアイテムは季節や流行などにも左右され、一定の仕事が入ってくることを保つことが非常に難しいです。しかし仕事の受注が少なくても、一定の固定費と人件費は毎日必要になっていきますので工場は赤字になってしまう可能性があるのです。

そもそも一つのブランドで縫製工場の仕事を常に出し続けることは難しいので、縫製工場はOEM生産でいくつものブランドの商品を作っていることが多いのです。

アパレルOEM生産のメリット

  • 工場運営コストを抑えることができる
  • 各OEM事業者に得意アイテムを任せることができる
  • さまざまなアイテムを開発しやすい
  • 技術開発コストを抑えられる

アパレルOEM生産のデメリット

当然ですが、OEM生産についてはメリットもありますが、いくつかデメリットもあります。

ブランドの品質コントロール

OEM生産は実際には多数の工場と関わりを持つため、製品の品質を統一するためのしっかりとした基準管理が必要となります。ですが商社やメーカーもコストを合わせるために、技術に不安のある工場に依頼せざるを得ないようなケースも出てきます。

OEM生産であっても商社やメーカーに丸投げではなく、しっかりとコミュニケーションをとる必要があるのです。

製品の競争力

アパレル業界では、価格帯の違う商品が同じ縫製工場で作られているということも起こります。製造工場が同じであれば、縫製品質もほとんど変わらないため、商品の競争力がキープできない可能性があります。

スキル・ノウハウの流出

コストメリットが大きいのでOEM生産が多いのですが、最近になって大きな問題になっているのはアパレルメーカー側の素人化です。洋服の生産そのものを丸投げしているので、知識や経験もたまらないという状況です。これが今後大きな課題となると言われてます。

さらに製品を生産した経験値は工場にのみ蓄積され、アパレルメーカーにはデータは残るもののスキルやノウハウが残りません。技術を上げた工場は、より高い工賃を出してくれるブランドの生産を請け負うという可能性も出てきます。

納期管理のリスク

OEM生産のリスクには、他社の状況に左右されて生産が滞ってしまうなど、商品供給が他社に大きく依存しているということです。そのためOEM事業者とどのように継続的に良い関係を作っていくかということが非常に重要です。

アパレルOEM生産のデメリット

  • 製品の品質管理の難しさ
  • スキルやノウハウの流出
  • アパレルブランド側にスキルも経験も蓄積されていかない
  • 自社製品の供給が他社へ依存してしまう

アパレル業界でOEM生産が多い理由

ファッションブランドとして多様なアイテムを展開していかなければならないということで、元々は自社で不得意とする分野は専門メーカーに任せていこうという形でOEM生産が増えていきました。やがて多くのブランドが企画・販売に注力していく中で、製造に関してはほとんど全て外注してしていくという構造が出来上がってきたのです。

ただ、デメリットの部分でも取り上げたように、アパレルメーカーが洋服を作るためのサプライチェーンに対して素人になってきたことが非常に問題となってきています。こういった部分でむしろ実務の分かっているOEMメーカーの生産管理が今後非常に力を発揮していくかもしれません。

ファッション業界として非常におろそかになっている部分があるということは、これからアパレル業界で就職・転職を目指しているあなたにとってはチャンスになるかもしれないので、しっかりとスキルや経験を蓄積していきましょう。

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